大学一年生の春
あれは、大学に入学してすぐのことでした。
初めての合コンでした。
見事にお持ち帰りされました。
相手は違う学部で同級生のY君。フットサルサークルに所属している爽やかイケメンでした。大学近くのY君のアパートへ行き、一夜を過ごしました。
当時の私はまだ男性経験1名のひよっこ?(古い)だったので、そしてその1名は高校生の時に付き合っていた彼氏だったので、その様な関係に及んだ場合お付き合いが始まった事と同義と捉え、こりゃ入学早々春が来たもんだと浮かれておりました。
しかしでした(´Д` )
私の思いとは裏腹にY君は、メールしても電話しても響かず。というよりあの夜から会ってくれない。そのうち音信不通に相成りました。
ショックもありましたが、そこで私は男性と女性の性に対する考えの違いについて学びもしました。さらに、 この経験が私の男性に対する斜に構えた姿勢を生み出しました。
その場だけの関係というのに、男の人は何の思入れもないのね。
私、遊ばれたのね。
男なんて、男なんて!
というわけで、あって無いようなプライドを傷付けられ捻くれた私は、さっさとY君との一件を忘れることにしました。
そして、本業(看護の勉強)に邁進すること数ヶ月。学校は夏休みに入り、バイトに邁進。
あっと言う間に大学は後期に入りました。
この頃にはY君の事などすっかり忘れていた私は、男なんて!と思っていたことも一緒に忘れて、秋の訪れと共に新しい恋でも降ったり湧いたりしないかしらと呑気に思ってました。
(・ω・)
私の通っていた大学は半期毎に新しい授業が開講されるんですが、そのひとつに学部共通の「スピーキング(必修)」という、英語で話そう的な授業がありました。
この辺りで御察しの方もいるかもしれません。
そうです、「スピーキング」でY君と私は同じクラスになっちゃったのです。
(´Д` )マジカヨ
ってなった私の精神宇宙は混沌(khaos)と化しました。
すっかり忘れていた愛しさと切なさと気まずさをいつも感じている状態です。その授業で。
最早授業どころではありません。スピークしてる場合じゃありません。Y君と関わらないために必死の半年間が始まりました。
Y君も気まずいのか、私から目を背けている様子(体感)。
でも現実は甘くありません。なんせ週2回同じ教室に通うんですから。
教室のドアを開けた所でバッタリ出くわした時もありました。グループワークで同じグループになったりもしました。
そんな事態を対処する術を知らなかった当時の私は、ひたすらにY君から目を背け、関わらないようにする事しかできませんでした。
そうしてなんとか半年が過ぎ、いよいよ最後の授業である期末テストの日がやってきました。
やっとこの気まずさプレイから解放される!
テストは、一定の時間が過ぎたら終了した人から退室して良い事になっていました。
テストも終わる、Y君との気まずい時間も終わる。そう思って、私は少し油断していました。
テストを終え退室のために私が立ち上がった時、Y君も同時に立ち上がったのです。
((((;゚Д゚)))))))
マジカヨpart2です。
まだテスト中なので、立ち上がったからには退室しなければなりません。私も。Y君も。
さすがにちょっと目が合いました。でもすぐに逸らしました。ドアに近かった私から先に退室しました。そして私は逃げるが勝ちと言わんばかりに校舎の出口を目指すことにしました。
その時。
背後から「ねぇ」と声を掛けられました。振り返ったら、Y君がいました。
脈拍2割り増しの私が返事をしようとしたその瞬間。
再び私の背後から「ねぇ」という声が。
他の教室でテストを受け、先に退室していた私の友人でした。
結局、Y君をその場に残す形で私は友人と共に校舎を後にしました。
あの時Y君は何を話そうとしたんでしょう?
今となっては謎のままです。
以上、私の大学一年生の春の出来事でした。