甘酸っぱい思い出
今回は(今回も)、一部破廉恥な内容を含みます。と、思います。ごめんなさい。
あらかじめご了承ください。
( ´ ▽ ` )ノはじまるよ〜
私は、今の職場に入る前は総合病院的な病院の外科的な病棟で働いていました。
外科的な病棟なので、毎日の様に手術が行われます。
手術の際、全身麻酔をかけた患者さんは、基本的には次の日の朝まで飲み食いできません。そのため口から薬を飲むことができないので、手術による痛みが我慢できない時は、点滴等から痛み止めを投与されます。
点滴等から、です。
私が勤めていた病院は小児科のベッドが少なく、高校生はもちろん、中学生もざらに一般の病棟に入院していました。
そんな病棟に、1人の少年が入院してきました。
少年は、高校生になったばかりの初々しい16歳でした。
坊主頭の、素朴な野球少年だったと思います。
ほっぺが真っ赤であどけなく、だいたいいつもお母さんがベッドサイドに付き添っていました。
私がいた病棟は、その日の状況で患者さんの担当を決めるのですが、彼が手術を行う日は、私が担当になりました。
この時はまだ、あんな事になるとは思ってやいませんでした。私は、いつもどおりにフンフン仕事をしていました。
(・ω・)フンフン♪
少年の手術の時間がやってきました。
少年と、そのお母さんと共に、歩いて手術室へ行き、手術が終わったらベッドでお迎えに行きます。
私がいた病院にはリカバリー室などは無く、全て病棟で対応です。
大抵の患者さんは、麻酔からまだ覚めきっていないながらも会話は可能な状態で戻ってきます。
ですが、少年はどうやら麻酔が効きやすい体質だったのか、あまり覚醒していない状態のまま病棟へと戻ってきました。
夢と現実の狭間で、痛みに耐えられず暴れようとする少年。
痛み止めを使用した方が良いと判断され、医師の指示を確認すると、第一選択として坐薬の名前が記されていました。
そうです。痛み止めには点滴の他に坐薬もあるんです。
でも、この時はいつもと違っていました。
私がその少年に坐薬を挿入した瞬間、
「あぁっっつ!」
と、何とも言えない声が。
恐らくまだ女性を知らない少年です。当然そちらだって初めてだった事と思います。そしてそれは、彼はまだ麻酔から醒めていない間に起きた出来事でした。
さらに、カーテンの外にはお母さんが。
・*:.。..。.:*・キャハ'(*゚▽゚*)'キャハ・*:.。. .。.:*・
本人も知らないうちに、お母さんほぼ同席で彼の初めてを奪ってしまった私。
申し訳なさとちょっと甘酸っぱい気持ちと背徳感が、私の内側を駆け巡ります。
でもまだ仕事中だったので、仕事の顔で、何事も無かった様にお母さんに挨拶をし、退室しました。
無抵抗な相手にイタズラする(注:この表現はオブラートに包んでいます)内容のストーリーは、世にたくさんあると思います。
ですが、まさか自分が意図せずその立場を経験することになるとは思ってませんでした。
麻酔がかかっていた彼は、もちろん覚えていません。ですが、もしこの経験が彼の身体に、いえ、性癖に何らかの影響を及ぼしていたらと思うと、胸が痛く...甘酸っぱくなります。
おしまい。